なしのんの手を引いて向かった先は、合コンの定番中の定番と言えるだろうカラオケ店だった。(あくまであたしの考えの中でだけど)
遅刻は杞憂に終わり、時間通りに着くとお店の前でなしのんのお兄さんが待っていてくれた。あとその他。
残念ながらあたしの目的は飲み食いだけなのでなしのんのお兄さん以外の人はハッキリ言ってどうでもいい。つまり、覚える気はサラサラない。(ごめんなさい)
「由衣、時間ギリギリだぞ」
「あはっ、ごめんごめん」
みんなもう集まってると少し呆れた表情のなしのんのお兄さん。それに対してなしのんは軽いものである。
なしのんのお兄さんもあんまりしつこく言うタイプではないらしい。それかこんなことは日常茶飯時で諦めているのか……
「で、そっちが由衣の友達?」
ひょっこりと顔を覗かせたなしのん兄(いちいちなしのんのお兄さんって言うの疲れた)にペコリと頭を下げておく。
ふむ。なしのんとなしのん兄はあんまり似ていないらしい、というのがあたしの中での第一印象だった。
なしのんはキラキラの金髪セミロングに似合うような華やかな顔立ちをしている。すごく美人な、例えるならアメリカにいそうなセクシー美女だ。
対してなしのん兄はまぁ家系のせいなのか整った顔立ちをしているけど、なしのんを彷彿とさせるものはない。


