は?何それおいしいの?




なしのん曰く、今日のあたしは「小悪魔大和撫子!」らしい。意味が分からん。


なしのんといっしょに買った膝が少し見えるぐらいのアイボリー色をしたレースワンピースに胸の下には切り替えの細いダークレッドのベルト。


上着はキャメル色のPコートで、くつはワイン色のショートブーツ。首にはなしのんの私物である華奢なゴールドのネックレス。


背中の真ん中ぐらいまで伸びているやや茶色がかった黒髪は、なしのんの手によって綺麗に巻かれており、その上には細いカチューシャをつけている。(これまたなしのんの私物)


メイクはあたしにはよく分からないけど、服装と雰囲気に合わせてナチュラルらしい。薄くチークを乗せてグロスつけて……とか他にもいろいろ言ってた気がするけど覚えてない。



「と、とにかく、そういうお世辞はいいから、時間ないんでしょ」


「あ、そうだった。やばっ、遅れたら兄貴に怒られる」



時計を見て焦るなしのん。多分待ち合わせには間に合う、と思う……ギリギリ。



「じゃあ稔、桃も。行ってくるね」


「みーなのことは安心してわたしに任せておいてー!みーなにふさわしい男を紹介してあげるからっ」



むふっ、となぜかさっきから黙ったまま微動だにしない桃にそう言って、なしのんは楽しげに笑った。


それに若干首を傾げつつ、あたしはなしのんの手を引いて待ち合わせの場所に向かうのだった。