稔は今、中学2年生でバリバリの部活中毒者だ。ちなみに部活はテニスでそこそこ上手いらしい。
本当かどうかは疑わしいけど、次の試合のメンバーに選ばれたってことはそれなりなんだろう。
「なあ桃にぃ、ごはんできるまで俺の部屋で話そうぜっ」
「ん、いいよ」
やった、と無邪気に笑う稔は桃を引き連れてさっさと上にあがってしまった。
しばらく桃と稔は会う暇なかったしなぁ…男同士で話すこともあるのかな。稔も桃には懐いてるし。
大根をすりおろし、サンマを焼き始めたところでお母さんがリビングに戻ってきた。
今さらだけどサンマとか匂いの強いもの出すなら、食後にお風呂の方がよかったんじゃないか?まぁいいけど。
お母さんと夕食の準備をして、お父さんが帰ってきたところで上の2人も呼び、夕食にした。
「うふふ、桃也くん遠慮せずにいーっぱい食べてね!」
「ありがとうございます」
モグモグと食べている間、あたしは我関せずの姿勢を貫いた。
桃は桃で食べてはいるけど、次から次へと質問してくるお母さんとお父さんと稔に参ってるみたい。
今回は久しぶりのわが家だから、うちの家族も聞きたいことがいっぱいなんだろう。あ、サンマおいしい。
「ごちそうさま」
「あら、もう?はやいわね」
「……お母さん、時計見たら?」
もうすでにいただきますをしてから30分以上経ってるからね。
それを無言のまま淡々と食事していれば余裕で食べきれる。お腹もそんなすいてなかったし。


