は?何それおいしいの?




少し照れながらも隣に立っていっしょに洋服を見ようとすれば、



「いやぁーん、みーなってばっ!かわいいなぁもうっ」


「……うん、ありがとう。嬉しいけどここお店だから自重して」


「あはっ、そうでした」



ごめんごめん、とむぎゅむぎゅとあたしを抱きしめていた手を離す。



「よし!みーなもやる気になったことだし、わたしのプライドに賭けてみーなをかわいくするよっ」



プライド賭けてって、そこまでしなくてもいいんだけど……と思いながらもなしのんがすごく燃えていたので「ありがとう」とだけ言っておいた。


2人であぁでもないこうでもないと話し合いながら、とりあえず合コンに着ていくための洋服とくつを買った。


なしのん的にはアクセサリー系も欲しいとのことだったけど、金銭的にも余裕がなかったのでそこは断念。


あたしといえばお財布が寂しくなったけど、流行とか関係なしに毎年着られるデザインのものを買ったので、まぁ元はとれるだろうと意外と満足している。


それに、なしのんがいっしょに悩んで選んでくれたものだし、単純に……かわいいし。



「あー合コン楽しみ!」


「なしのん彼氏欲しいの?」


「それもあるけど、やっぱりオシャレしたみーな見てみたいって思ってたからねっ」



上機嫌ななしのんを見ているとあたしまでなんだか楽しくなってくる。


別れ道にさしかかり「あ、」と思い出したように声を出すなしのんにあたしは首を傾げた。



「それ、当日まで誰にも見せちゃダメだよ?サプライズにするんだからさっ」


「分かった分かった」



「絶対だからねー!!」と言って手を振りながら帰っていく後ろ姿に、苦笑しながらあたしも手を振り返す。


そしてあたしも家に帰るために歩き出した。





「さーて、オシャレしたみーなにあいつは危機感持つかなー」



むふふっ、と若干黒い笑みを浮かべて楽しそうにしていたなしのんがいたことは誰も知らない。