は?何それおいしいの?




「……みーなさ、頼んだ合コン、いつも遊ぶときみたいな格好するつもりでしょ?」


「え、うん」



それが何?と首を傾げればくわっと怖い顔をされた。



「もうっ、みーなってばほんっとーにもったいない!!」


「はぁ?」



何言ってるの、と訝しげな視線をものともせずなしのんは語り出す。



「素材はいいのに!ノーメイクは許容範囲として、なーんでいつもゆるゆるのTシャツだったりジーパンだったりメンズものの服だったり……」


「あ、メンズは弟の」


「弟の!?」


「うん」



だっていらないって言うから……捨てるのもったいないしね。


いやーまだ中学生なんだけど、男なだけあってあたしでも着られるサイズなんだよね。



「と、とにかく!今度の合コンにそんな格好で来られたら困るの!だから洋服一式ここで揃えるよ!!」


「えー」


「『えー』じゃない!みーなはもっと女の子として自覚しなさい!」



ぷりぷりと怒りながらもなしのんは服を選び見始める。


オシャレなんてあたしには無縁のことだと思ってたけど、確か今度の合コンはなしのんのお兄さんがセッティングしたって言ってたし、いつもの格好じゃ、なしのんの顔に泥を塗る結果になるかも。


オシャレの『お』の字も知らないけど、普段のあたしの格好が女子っぽくないっていうのは理解してる。


まぁあれは楽だからってだけでしてたことだし、オシャレに興味がないこともないんだよね。


これをきっかけに少し手を出してみるのもいいかもしれない。



「なしのん」


「何!!」


「ありがとね。あたしのためにいっしょに服選んでくれて」



きっと1人でこんなところ来れないし、なしのんはオシャレさんだからすごく頼りになりそうだ。