すごく悩んだけど…やっぱり智の声が聞きたかったし、看護学校に行くことになったことも報告したくて、ポケベルを鳴らした。
電話はすぐにかかってきて…久しぶりに智と話した。
緊張したけど、智は全然変わってなくて…
安心した。
すごく嬉しかった。
駄目なのはわかってるのに…「また電話していい?」って聞かれて「うん」って返してしまった。
でも、智に病気のことは言わない。
美貴にも黙っててってお願いしたし。
だから私は、ずっと智の友達のままでいるって決めた。
思いを重ねてしまったら…
私が居なくなった時、きっといっぱい智のこと傷つけてしまうと思うし…
それに、私は智の前では普通でいたい。
このままの千鶴で、智との時間を過ごしたい。
病気のこと話したら、きっと智のことだから私に気遣って普通に接してくれなくなると思うから。
勝手なわがままだけど…許してね、智…。
千鶴

