『でも、僕は美貴さんのこと……』 言いかけた僕の言葉を遮るように彼女は口をはさんだ。 「智が辛いなら……」 『うん……』 「私のために我慢して……私は辛くないから」 そう言って彼女は「あはは」といつものように声を出して笑った。