『今日の天気は晴れのち雨です。』


「雨か…行きたくないな…」


今日は休日。


本来ならお昼に起きるはずなのに、朝7時という時間に朝ご飯を食べている私。


お天気のお姉さんを見ながら私は呟いた。


「美穂、早くご飯食べなさい。


間に合わないわよ。」


「うーん…」


「美穂!」


「分かってるよ。」


分かってるけど、出かけるのが面倒なんです。


「友達のために頑張ってあげなさいよ。


依理ちゃん…だっけ?


つよちゃんとの初デート成功させてあげなさい。」


「うん…」


そう、今日はつよちゃんと依理の初デートの日。


成功してほしいのはもちろんだけど、なんで私まで…


しかも、どうしてお兄ちゃんと…


「美穂ー遅れるぞー。」


「なんでそんなに気合い入れてるの。」


リビングに入ってきたお兄ちゃんは、いつもと違う服装。


まるでモデルみたいな服を着ていた。


「どうだ?兄ちゃんカッコいいだろ!」


「服はね。


でも、顔が残念。」


にこっと微笑んで言ってやった。


お兄ちゃんが今にも泣きそうにな顔になる。


やっぱお兄ちゃんからかうの楽しいー。


「こら、美穂。


あんたはなんなのその格好。」


「えぇ?


なにって、普通だけど。」


Tシャツの上にパーカーを着て、ジーパンを履いた私。


なにが何なのその格好なんだろう。


「もうちょっと可愛い格好しなさいよー。


あ、ほら中学生の頃に買った可愛い服あったでしょ?


あれ着ていったら?」


「いや!」


お母さんの言葉に私は大声で拒絶した。


二人は驚いている。


「あれだけは…絶対嫌だから。」


「そう?


あ、じゃあお母さんが新しいの買ってあげようか?」


「じゃあ俺が今日一緒に見てくるよ。」


何故か服を買ってもらうことになって話は終わった。


食後のコーヒーを飲みながら、気持ちを落ち着かせる。


大丈夫…大丈夫…