虹色レーン

門をくぐると大勢のメイドや執事が出迎える。


「「「「お帰りなさいませ。」」」」



私はいつもこれに返事をしない。



「お、お帰り紗羅ちゃん。」


目の前にいる私より少し背が高いこの人は、私の義理の兄。


この家のホントの子供。



私が背、高すぎるだけか?

女子にしてら高身長の、163cm。

私はこの人にも返事をせず、無言で横を通る。




"にも"じゃなくて、この家の人、全員に滅多に返事をしない。




本当に必要最低限な事だけ。