虹色レーン

イヤホンをしてるから、聞こえないフリをしても大丈夫だろう。


「おーい」


「おーいおーいおーい」




………しつこい





「おーい」





スポッ





私の耳からイヤホンが抜かれた。



は?なにやってんのこの人





ムクッと起き上がって、少し前の席を見つめたあと、男子が立っている方へ目を向けた。




「…何」





「…………ごめん。特に用があるって訳でもなかった………」



重い沈黙。ってか、この人は誰だ。すごく背が高くて、髪がサラサラで、目鼻立ちがハッキリしていて、とても整っている。



世にいうイケメンだと思う。





その時、誰かが教室内に入ってきた。




「おー…もも……」