四人の幼馴染み

『じゃ、戻ろっか。』





『うん。』






家に入ると、話し声が聞こえた。







『俺だってさ、あんな風に陽葵に言うつもりなかったんだよ。』





『わかってるよ。』






『けどさ、どうしても有紗のことになったらさ、なんていうか、我慢できないっていうか…』




『…うん。もうじき戻ってくるよ、二人とも。とりあえず謝ったらきっと陽葵も素直になってくれるよ。』








これって、盗み聞きしてて大丈夫なのかな。
陽葵まだリビングいるし。





『…ん?有紗入んないの?』






『…それは、』






ガチャっ






ごんっ






『ったぁ…。』






『え、有紗?!ごめんね!大丈夫?』






『…だ、大丈夫。』







急にドアが開いて鼻をうってしまった。






『…陽葵、』





『…葵。』






『その…ごめん、な。』






『…え、あ、俺こそ、ごめんな。』







『有紗も、ひどいこと言って、ごめん。』






『…葵、約束覚えてたんだよね?』






『…え、有紗も…?』






『当たり前だよ。だけどね、葵、私には一つだけ言えてないことがある。』









私は、陽葵の方を向いた。