四人の幼馴染み

『お邪魔しまーす。あれ、陽葵先に来てたの?』






『おー、有紗と世間話してた。』







『なにそれ。何話してたの?』






『女子トーク。』






『陽葵ふざけてる?』







『本気だし。』







陽葵は、自分の幼なじみで絶対に信頼してる雫にも、私のことを言わなかった。








『葵ちょっと遅れるって。』






『ふーん。』






『そういえば葵って彼女出来たって、』






『雫それは、』






『あ、ごめん。』






『また、できたんだ。葵ってモテるよねー。私もそれくらいモテたいもんだわ。』





私は必死に涙をこらえた。
我慢してる筈なのに、涙はどんどん流れて。





『有紗、今日葵呼ぶのやめよ。陽葵連絡しといて。』





『りょーかい。』







『あのね、有紗。』






『分かってるの。マネになるって言った時にはもういたんだよね、彼女。』





私の言葉に雫は驚いていた。
なんとなく雫の反応でわかってたんだ。






葵も?って言ってたから、
葵には何かあるんだろうなって。





だけど、まさか彼女とは思わなかったけどね。






『陽葵、雫、気遣わせてごめんね。』






『そんなこと考えなくていいの。有紗は、葵が好きなだけじゃん…!それだけなのに。』





『雫、やばい、葵来た。』






『は?断ったんじゃないの?!』






『いや、それが断ったんだけどアイツ空気読めないから、仲間はずれすんなって来た。』






どうしよう。
涙止めなきゃ。
拭わなきゃ。







『よー!もう揃ってんのか?』







急いで涙を拭ったけど、
私は葵に顔を見られないように、
壁側を向いていた。