「…入るの!?」
「入んなきゃ始まんないだろ?」
「えーやだー」
やだーって
このビル一応お前が最初に言ったんだからな、恵実


という訳で
僕らは廃ビルに乗り込んだ
人の気配は…無い

「…埃っぽいな…ゲホッゲホッ」
瞭我が咳き込む

…やっぱり誰もいないみたいだ


一室に入ってみる
ソファーと机、枯れた観葉植物
何もかも埃をかぶっている