家出計画

玄関前
靴を履くのだって久しぶりか
夏休み入ってから家を出ていない
ドアを開けようと手を伸ばした時


「凪颯?」
動作が止まる

「母さん…」
手にあの手紙

「するの?家出…」
「うん」
止められても無理に行くつもりだった
でも…

「気をつけて行ってらっしゃい」
「…止めないの?」
「逃げたいでしょう
行ってらっしゃい」
「…
辛くなったら言ってね
帰ってくる
迎えに来るから」
「…
あなたが子供で良かった」

抱擁
照れくさいけど…
「僕も
母さんが僕の母さんで良かった」

そして
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」

僕は一歩外に出た
何だか視界が滲んでいた