「用はそれだけ?あたし、帰るよ?」 そう言って、来た道を戻ろうとした時。 「うわ!!」 白い光に包まれた。体は宙に浮いたと思えば、なにかに吸い込まれるかのように落ちていく。 「つよくなれよ。」 そして、誰もいなくなった神社には、珀の痛切な言葉がただ、静かに夕方の空に響くだけだった。