授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

「あの…先生…病院で、泣いてましたよね?」


強気で言うつもりが、かなりおどおどした言い方になってしまった…


「それが何?」


先生の声のトーンは変わらずで、気に障ったようでもなく、息吹かしむようでもない。
だから余計に流れが読み辛い。

えーい!なるがままよ!


「先生!泣いていたことを言いふらされたくなかったら新設する理科部の顧問になって下さい!」


言った!言ってやったぞ!どうですか!?亘理先生‼プライド高そうな亘理先生にはきついんじゃないですか!?卑怯と言うなら言うがいい!先生に会うためだ!




「植田さん、私が泣いてたなんてそんなこと誰が信じるの?」


「………」



それもそうだ。

この先生が泣くなんて、皆想像も出来ないだろう。

私だって、直に見るまでは先生が泣けるとは思いもしなかった。

言いふらしたところで、生徒が嫌がらせに流した噂くらいにしか思わないよね…

今になって気付くとは…私のバカ。

出直そう…



項垂れる私は諦めモード全開で、謝って返ろうと口を開きかけたが…


「まあ、いいわ。なってあげても。」


先生は意外な言葉を口にした。


「本当ですか!?」