授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

でも私だったら…
マジ恐怖にしか思えない。


知らない人が自分の名前を書くだけでも怖いのに、誰かから、しかも不特定多数の人から強く思われてるとか…



恐怖でしょ!

重い!重すぎる!



なんだか、この場所から目には見えない強い思念の波動みたいなのが押し寄せてくる感じがして、早くここから立ち去りたくなった。



「先輩行きますよ。」


「人気者は辛いな~」なんて本当は微塵も思ってないくせににやにやしながら誇っている先輩を横目に、私は職員室に足を向けた。


「泉、待てよー。」


「先輩は職員室の前で待ってて下さい。」


後ろから先輩が追ってくるが、私は待たずに階段を降りていく。


二階に着くと直ぐ目の前が第一職員室だ。



何も悪いことしてないのに、職員室ってなんか緊張するんだよねー

私は深呼吸一つし、「いざ!」とノートを胸に職員室に立ち向かう。



職員室の入口に差し掛かった時、中から眼鏡をかけた一人の女生徒が出て来た。


「失礼しました。」


私に背を向けて中に挨拶したその人は、結構背が高く、長い足は膝下までスカートで隠れていた。


そして…


制服の右袖から除く白い包帯。


その人はくるりと回り、すれ違いざま長い黒髪がふわりと揺れる。その動きがまるでスローモーションの様でとても印象的だった。

自然と目で追ってしまう。