授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

「どうかしましたか?」


人体模型の近くにいた先生がこちらに歩いてこようとしたが、先輩が直ぐ止めた。


「あ~、大丈夫だ。生徒だと思うから先生は来ない方がいい。」


「いやいやいや、あれ床這ってましたよ!」


「大丈夫だって。じゃあまたな先生。」


ドアを閉めると嫌がる私の背中を押して、廊下を滑らすように無理矢理階段のとろこまで連れてきた。


「まだいるかもしれないじゃないですか!お化け!」


「だから、いても生徒だから。まぁいねーだろうけど。ほら。」


先輩は足のすくんだ私をそこにおいて、階段の電気を点けた。


私は恐る恐る首を出して、階段を見下ろす。


「な?」


誰もいない階段にほーっと安堵の溜め息が漏れる。