授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

指輪なんていつ他のクラスの人に奪われてもかまわないけど、ルールを破って奪いにくる奴等なんかには渡したくない。



4階まで来ると、上履きを脱いで音を立てないよう旧校舎奥にある教室に向かった。



そこは私が一番来たくなかった場所。



上を見上げその教室の名前を見る。






『第二理科室』






ホルマリン漬けやら人体模型やら骸骨があって唯でさえ近づきたくないのに…



波瑠ちゃんから旧校舎の怖い話の一つ、夜中に向きが変わる骸骨の話を聞いてしまったのだから近づきたくなかったのは尚更だ。



だけど、今はそれ以上に卑怯な奴等に負けたくない気持ちが勝っていた。



音を立てないよう体を滑り混ませられるだけ扉を開け中に入り、見たくはなかったけど安全のため教室をぐるりと見渡す。



窓から差し込む月の光に照らされるホルマリン漬けに人体模型に骸骨…



どこか違和感を感じるのは先入観があるからだろう。




「うぅぅ…こんな事がなかったら絶対来ないわ…」




怖くてもここに来たのにはちゃんと理由がある。