授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

「桃先輩、冗談は顔だけにして下さい。」



「えっ!今俺、本気で言ったんだけど!?
てか冗談は顔だけって酷くねー!?これでもイケメンで通ってるんだけど!?」



「すみません。見慣れすぎて先輩がイケメンなの忘れてました。そんなことより話戻しましょう。」



「そんなことって…俺マジ落ち込みそう…」




肩を落としている先輩を横目に、私はピンクのノートを手に取った。




「これ、これから返して来ます。」


「なぁ、それ中身見たか?」


落ち込んでいたかと思えば、今度はキラキラした期待のこもった目でこちらを見てくる。


「はっ!?見てませんよ!そんな人の物見るわけないじゃないですか!」



「まぁ、泉は見るタイプじゃないよな。」



桃先輩はどこかガッカリしたようでほっとしているように呟いた。



「いや、もしかしたら亘理先生の弱味が書いてあるかもしれないじゃん。
そしたら顧問の話頼みやすいんじゃないかと思ってさ。」