授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

「あっ…水売り切れてるじゃん。」




上段に3つ並んだ水の見本品の下のボタンには、赤い売り切れの文字が浮かんでいた。





どんだけ皆、水を欲してるだよ…





私は仕方なく、上の階の談話室に行くことにした。


1階の売店なら絶対置いてあるのは分かっていたけど、下までいくのは面倒くさい。









階段を上った一つ上の談話室に行くと、そこは下の階とは違って誰も使っていなかった。


この階の人達は余り談話室を使わないのか、有り難いことに水も売り切れてはいなかった。


良かった良かったと、買ったばかりのペットボトルを両手に抱え、元来た静かな廊下を戻る。


戻りながらきょろきょろと辺りを見回す。



お母さんの入院している階と比べると、ここの階は本当に静かだ。



下の階は病室の扉が開けっばなしの所も結構あって、そこからは笑い声も聞こえてくるけど、ここには人の気配が殆どない。



ここの階ってどういう人達が入院してるんだろう。と辺りに視線をさ迷わせていると、眼前に影が射し…






「きゃっ!」





扉が開いていた部屋から出てきた人に思い切りぶつかってしまった。