授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

駐車場へと歩いて行く二人を見送り、私は平常心を装って病院へと入った。



今にも子供の様に癇癪を起こして騒ぎ倒したい気持ちでいっぱいなのを他の人に悟られないように。




あー!あったまくるなー!




イライラは中々収まらなかったが、流石に入院中のお母さんにそれを悟らせるわけにはいかない。


病室に入る前に深呼吸をして、気持ちを切り替えるために楽しいことを思い浮かべようとした。






楽しいこと、楽しいこと、なんか楽しいこと…






記憶を探る頭の中で、先生の白い顔が浮かんだ。


日が落ちたら先生に会える。


そう思っただけで、さっきまで心を占めていたイライラが綺麗に消え去り、への字に曲げていた口までニタニタしてきてしまう。





よし!これなら大丈夫!





そして意気込んで扉を開けた。


「こんにちはー」


意気込みつつも、控えめな声で頭を下げて病室に入る。