授業はまだ終わっていません                ~青春は理科室にて~

「先輩!このことは誰にも言わないでくれませんか!?」


私は桃先輩に詰め寄り必死で頼み込んだ。


「先生、困ってて…だから…あの…」



詳しい事を説明していいものか口ごもり、先生にチラリと視線を送る。



「良いよ。誰にも言ったりしない。」



先生に聞く前に意外にも桃先輩はあっさり快諾してくれた。



「本当ですか!?」


「なんたって泉の頼みだからな。」


しかも、困っているなら手を貸すとまで言ってくれる。


しかし…






「その代わり条件がある。」


ホッとしたのもつかの間、先輩はニコニコとあの人好きのする笑顔で条件を突き付けてきた。


「これからは前みたいに一緒に帰ること。」

それが条件だという。




用事がある時は仕方ないが、出来るだけ一緒に帰るようにすれば、助力は惜しまないらしい…



明らかに私に選択権はない…

しかも、お兄ちゃんと呼べと言われてるわけじゃない…

先輩は部活でいつも帰るのが遅いのだから(ファンに見られる心配もないわけではないが)目をつけられる確率は低い…

それでも、直ぐに頷けないのは条件があまりにも低すぎるからだ。




他に何かあったりしないよね?




「悪い条件じゃないだろ?それによく言うだろ?一人より二人、二人より三人てね。」


どっかで聞いた台詞だ…


まぁ、確かにそれもそうだ。と、少しばかり引っ掛かることはあれその条件を飲むことにした。と言うか飲むしかなかったのだけど…



「契約成立だな。」


「契約って言うと、何だか何かにはめられた気になります…」



いや、私が気づいてないだけではめられたのかもしれない…