「ふぅ……」
階段を降り終えたところで、膝に手をついて、乱れた息を整える。
ひっ、久しぶりにこんなに走った〜!
でもきっと、ここまで走れば大丈夫。
よし、ゆっくり帰ろう……。
そして再び歩き始めた時。
「待ちなさい! 未央ーっ!」
後ろから聞こえた声に振り返ると、鬼の形相で階段を駆け下りてくる華恵ちゃんの姿が目に飛び込んだ。
……わっ!
捕まるーっ……!
私は考える間もなく走り出し、そして偶然にも視界に入った保健室へと飛び込んだ。
「はぁ…はぁ……」
声を出さないように、静かに息を整える。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…