そして校門を通り抜け、セーッフ。




危ない危ない。


施錠なんてされちゃったら、一晩学校の中に閉じ込められてたもの。




夜の学校でひとりとか、弱虫な私にできるわけ……


「ぎゃっ!」




思わず町内に響き渡ってしまいそうなほどの大声で悲鳴を上げたのは、すぐ横に人が立っていたから。




ちょちょちょ、びっくりしたーっ……。




ってあれ……?




校門に寄りかかり、耳を抑えてるの……




「結城、くん……?」




「突然大声出すなっつーの。

鼓膜破れる」




う、うわぁ……。


結城くん、怒ってます……。