「な、なんでしょう……」
迫力に圧されながら立ち上がると、先輩はくすっと笑った。
「なんで泣いてんの?
泣いてないでさ、俺達と楽しいことしようよ」
「え……?」
背筋がぞくっとする。
手の震えを見られないように、ぎゅっと拳を握り締める。
「俺達がなぐさめてやるからさー」
「や、あの……」
何か言わなくちゃと思うのに、唇が震えるせいで声が出てこない。
どうしよう、怖いです……。
助けを呼びたいけど、あいにくここは人気のまったくない非常階段の踊り場。
誰かが、この状況を気付いてくれるはずもなくて。
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