【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜



───たったそれだけ。




もしかしたら、今まで受け取ってきた手紙の中で一番短かったかもしれません。




だけど、こんなに胸がいっぱいになる手紙は初めてで。




真紘くん……っ。




「……やっぱり……

離れたくないです……っ」




気づけば、足が動いて、家を飛び出していた。




走っていると、真紘くんとの思い出が、走馬灯のように頭の中を駆け巡って。




『また、あん時みたいに笑顔見せてよ、大原』




『心配性になったの、あんたと出会ってから』




『好きだよ、大原。

だから、俺の彼女になって』




『そんな顔すんな。

可愛くて困る』




『未央は優しいから辛いんだよな。

全部吐き出していいから』




こんな弱虫でも泣き虫でも

いつだって真紘くんは見ていてくれた。





『ずっと隣にいろよ。

俺の一番そばに』




そう言われたのに。




そんな大切な君を、自分から手離すなんて、やっぱりできません……。




どんなに不釣り合いでも、好きだから。




もう、逃げません……っ。






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