* * ・ * ・ * *
それから、しばらく経った。
私は、真紘くんと会わない日々を過ごしていて。
付き合ってから距離が近くなって
だからこそ離れるのがすごく辛くて。
美彩紀さんは、真紘くんに想いを告げたのでしょうか……。
真紘くんは、その告白にOKを出したのでしょうか……。
2人、お似合いですもんね……。
そう考えれば考えるほど、胸のモヤモヤは大きくなって。
なんで私がモヤモヤしてるんだろう……。
玄関でローファーを吐きながら、何度目か分からない溜め息を吐いた時。
「未央、未央!」
リビングから聞こえてきた焦ったような声と、パタパタと走ってくるスリッパの音。
それは、間違いなくお母さんで。


