やっぱり声が震えて、その言葉はまるで私の口から出たものではないように聞こえた。
違います、本当は。
だけど、これが私が選んだ答えだから。
大好きだから、幸せになってほしいんです。
「は? 意味分かんねぇよ、」
「…ごめんなさいっ……」
私は真紘くんの目を見ないまま、走り出した。
「未央!」
そう呼ぶ声にも振り返られずに。
だって、真紘くんの瞳を見たら、決心が崩れてしまう気がしたから。
こんなにも胸が張り裂けそうなのは、
真紘くんが好きだから。
大好きだから。
初めて恋をして、たくさん泣いて、でもそれ以上にたくさん笑ってた。
たくさん笑顔をもらってた。
幸せすぎて、バチが当たったんでしょうか……。
不釣り合いなのに、君の隣にいたバチが……。
「うぅっ……」
走りながらも涙は止まってくれなくて、胸の痛みと共に私は涙を流し続けた。
* * ・ * ・ * *


