「…そんなこと思ってたのかよ」 本当は、そんなことも忘れてしまうくらい、一緒にいる時間は幸せで。 それは、真紘くんが優しさをくれていたから。 でも……でも、 これがきっと、真紘くんの幸せだから。 「……思ってました」 「未央、」 私はぎゅっと下唇を噛み締めた。 そうしなければ、震えがばれてしまうから。 「……少し距離を置きたいです」