「え……?」
振り返ると、そこには結城くんがいて。
さっき、校庭にいたのに……。
それに、今、未央って……。
驚きで立ち尽くす私の腕を、結城くんが掴み、引き寄せた。
そして、真っ直ぐに春樹くんを見る。
「悪りぃけど、こいつ守るの俺だから」
「え…?」
「……っ」
それだけ言うと、その場に立ち尽くす春樹くんを置いて、結城くんは私の腕を掴んだまま歩き出した。
問答無用で連れられる私。
だから、春樹くんの方を振り返ることはできなくて。
腕を引かれながらも、結城くんの背中を見つめる。
来てくれた……。
見つけてくれた……。


