付き合ってるとはいえ、相変わらずお互い名字呼びだし。
も、もしかして、私が強引に告白しちゃったから、仕方なくOKしてくれたとかっ?
だとしたら、結城くんの私に対する気持ちは、私と違うわけで……。
ネガティブな方へネガティブな方へと、心が引っ張られていく。
だめですよぅ、未央。
ネガティブは卒業しなきゃ。
そう思うのに、次の日の朝。
「おはよ、大原」
「あ、あのっ、お、おはようございますっ…」
昇降口でばったり会った結城くんに返す挨拶が、ぎこちなくなってしまう始末。
「なんだよ、なんか変じゃね?」
そう言いながら、ぐいっと顔を近づけてくる結城くん。
「へっ……」
ち、近すぎます……っ。
っていうか、近くから見てもやっぱりかっこいいです……っ。


