そうこうしてるうちに、いつの間にか私の家の前まで来ていた。




あっ、着いちゃいました……。




と、同時に結城くんはもう帰る体勢に入っている。




「じゃ、また明日な」




そう言った結城くんがポケットから手を出してくれることはなくて。




「は、はい……」




頷くと、結城くんは「ん」と答えて帰って行った。




その後ろ姿を見つめて、家の前で立ち尽くしてしまう私。




もう……行ってしまいました……。




もう少しだけ、お話したかったのに……。




本当に、付き合ってるんですよね……?




結城くんは、なぜか素っ気なくて。




これじゃあ、私一人が浮かれてるみたい……。