【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜




* * ・ * ・ * *






「お世話かけてごめんなさいね」




「全然大丈夫ですよっ!」




荷物を持った両手を軽く上げて、妊婦さんに笑顔を向ける。




登校していたら荷物をたくさん持った妊婦さんに遭遇し、その荷物を妊婦さんのお家まで運んでいる途中。




「学校とか、大丈夫なの?」




「はい!

元から授業開始1時間前には着くようにしてるので、余裕です!」




学校に早く行くようにしてて、良かったです。




たくさんの荷物を持った妊婦さんのこと、見捨ててはいられませんから。




いつもなら学校にいる時間だから、樹紗ちゃんは心配してるかもしれないけど……。




でも、携帯の充電が切れてて、連絡できないんですよね……。




樹紗ちゃん、私は大丈夫ですからね…!




遠くにいる樹紗ちゃんに届きますように!と祈りながら、心の中でそう声を上げる。