運命のブレスレット

2ヶ月程それが続いた6月の終盤のある日、私は個人的に涼風を呼び出すことに決めた。



1人で来て、という条件を飲んで涼風はその日の昼休みに使われていない空き教室に来てくれた。


『で、話って何?』


『……。』


『ちょっと早く!アンタみたいな嘘つき女に構ってる暇ないんだけどっ!』


『涼風は…本当は分かってるでしょ?私には裏なんかないし、喘息持ちっていうのも本当だってこと。いつも私をいじめてるのも、ただの取り巻きだよね?』


『ハハッ。取り巻きなんて言う言い方やめてよ。私が自分の意思でやってんのに。』


『で、でも…。涼風は私の友達だったでしょ?』




この時は、わずかに残る微かな希望を持って涼風に言った。



でも、この次の涼風の一言で私は全てを…



本当に全てを



失ってしまった…。