「萌南、あなたお箸止まってるけど時間大丈夫なの?」
はっと気づいて時計を見ると8:15。
「うわっ、ヤバい!」
「ヤバいとはまた…。『まぁ、大変!』ってこの子は言えないのかしら?」
お母さんの小言に耳の神経の1%だけを注いで急いで残りのご飯をかき込むと、スクバを持って家を飛び出し、倉庫から自転車を取る。
荷台に荷物を乗っけたところで後ろから声が…
「お嬢様、もうとっくに時間でございますよね?」
ま、まさか…
振り向くと執事の橘(たちばな)さんが立っていた。
橘さんは私のお父さんが子供の時からの大谷家の執事で、かつ私の運転手でもある。
でも、私は個人的にお嬢様扱いされるのが嫌だから車で登校したくないんだよね…。
だってさ、いきなり普通の高校の前に大きな黒塗りのレクサスが現れたら誰でも引くでしょ⁉︎
「お嬢様、お車の用意は出来ております。」
そんなことを考えてる間にも、私に満面の笑みで言う橘さん。
これ絶対私の企みに気付いてるでしょ…。
この執事さんは私が幼稚園の時にお世話になってるから、私がやろうとしていることをすぐ見抜いてしまうんだよね…。
コツ、コツと足音をさせながら一歩一歩近づいてくる橘さん。
このままじゃ車に乗せられるっ!
もうここは強行突破だ!
「ごめんなさい橘さん。今日は急いでるから自転車で行かせて 〜!」
そう叫んで自転車に飛び乗り、全速力でペダルを漕ぎ始めた。
「お嬢様ぁ!」
後ろで慌ててる橘さんの声がしたけどね…。
はっと気づいて時計を見ると8:15。
「うわっ、ヤバい!」
「ヤバいとはまた…。『まぁ、大変!』ってこの子は言えないのかしら?」
お母さんの小言に耳の神経の1%だけを注いで急いで残りのご飯をかき込むと、スクバを持って家を飛び出し、倉庫から自転車を取る。
荷台に荷物を乗っけたところで後ろから声が…
「お嬢様、もうとっくに時間でございますよね?」
ま、まさか…
振り向くと執事の橘(たちばな)さんが立っていた。
橘さんは私のお父さんが子供の時からの大谷家の執事で、かつ私の運転手でもある。
でも、私は個人的にお嬢様扱いされるのが嫌だから車で登校したくないんだよね…。
だってさ、いきなり普通の高校の前に大きな黒塗りのレクサスが現れたら誰でも引くでしょ⁉︎
「お嬢様、お車の用意は出来ております。」
そんなことを考えてる間にも、私に満面の笑みで言う橘さん。
これ絶対私の企みに気付いてるでしょ…。
この執事さんは私が幼稚園の時にお世話になってるから、私がやろうとしていることをすぐ見抜いてしまうんだよね…。
コツ、コツと足音をさせながら一歩一歩近づいてくる橘さん。
このままじゃ車に乗せられるっ!
もうここは強行突破だ!
「ごめんなさい橘さん。今日は急いでるから自転車で行かせて 〜!」
そう叫んで自転車に飛び乗り、全速力でペダルを漕ぎ始めた。
「お嬢様ぁ!」
後ろで慌ててる橘さんの声がしたけどね…。

