運命のブレスレット

『おぉー、やるねー大谷。さすが合気道女子ぃ!』



男子から歓声が上がる。



『私は見世物じゃないよ。そういうの止めてくれる?』



私がそう言うとまだそこにいた涼風が口を開いた。



『みんな見たやろ?これがコイツの本性やねんで。』



そう言って勝ち誇ったように私を見る。



『分かった分かった〜。』


『嘘つき女子ぃー。』



周りは反応してるけど、


私は何も言えなかった。



これが本当の涼風なの?


全然違うじゃん…。



そう思いながら机の上の落書きをできる限り拭き取り、被害を受けなかった教科書を机の上に出した。