運命のブレスレット

『どうせあなたたちがしたことなんでしょ？』


私がそう言うと涼風が声を張り上げた。


『あぁ、こんなに散らかってたらみんなの邪魔になるよね〜。今日の日直アンタやろ？とにかく早く掃除してよ！』


日直？


今日の日直が私のはずがない。



はっとして前を見ると昨日の時点で書かれてあった別の人の名前が消されていて、上から私の名前が書いてあった。


『早く掃除しろよー、嘘つきの大谷さーん。』


男子からも口々にそう指摘されて、仕方なく私はその場を片付けた。


『ノートと教科書、弁償してくれるの？』


片付け終えた後に聞くと、涼風が答えた。


『は？弁償？アンタ金持ちだろーが！そんくらい自分で払えよ。』


『でもやったのはあなた達でしょ？』


『アンタ心からムカつく。』


そう言ってさっきの取り巻きの女子が私に平手打ちしようとした。


でも合気道をしてる私は、相手の動きを予測することができる。


だから私はそれを先読みし、その手を掴んで止めた。


『ビンタはしないでね。それから言っとくけど、暴力で相手を苦しめようとするのは底辺の低脳な人間がすることだよ？』


そう言うと取り巻き達は腹が立ったらしくクズだのクソだのと罵声を浴びせて去って行った。