運命のブレスレット

「コイツ…いつまでも言わせとけば…。」


男が手に拳を作って振り上げる。



今だ!


その隙に私はいざという時のためにフリーと見せかけて組んでいた足を振り上げ、男の股間を蹴った。



「うぅ…グぅ…。」



男が呻き声を上げながら床に崩れ落ちる。


良かった、成功した。


「女だからってバカにしないで!それに、自分から告った女に殴りかかろうとするなんて信じらんない!男として最低。あなた…高島君って、本当に私のこと好きだったの?」


そう言い捨てて落ちたスクバを拾うと、野次馬を掻き分けてトイレへ駆け込んだ。


鏡を見ながら髪ゴムを取る。


あの男子が途中で髪を引っ張ってきたせいで、せっかく車の中で結んだポニーテールが台無し。


髪をほどくと少しウェーブがかった感じになった。


「意外といいかも、これ。」


少し手櫛をしてから急いで1-Cへ向かった。