運命のブレスレット

5時間目も終わり…



キーンコーンカーンコーン


とうとう6時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


「起立。礼!」


「「「ありがとうございました。」」」



ショートホームルームに向けて帰る準備をしていると、俄かに外がうるさくなった。


まぁ私には関係ないし。

気にしない気にしない。


「ちょっと大谷さん。なんか呼ばれてるよ。」

「は、はい⁉︎」


いきなり上から声をかけられ、廊下の方を向くと、


「っっっ!!」


さっき睨んできたお友達の先輩が、ズボンに手を突っ込んでいかにもダルそうに立っていた。


ど、うしよ。


ピ、ピンチだよね?


急いで廊下に出ると、先輩との間にしばらく沈黙が続いた。


堪り兼ねて口を開く。