自分の部屋に戻って、“三宅和馬”で検索をかける。


「ひぇ⁉︎」

思った以上に凄い…


画像がわんさか出てくる出てくる。


掲示板の呟きとか見ても、女の子の叫びとか、しっかりしてるなぁっていう年配の人の呟きとかで溢れかえっている。


尚もしばらく見ていると、ふと自分が虚しくなってきて携帯の電源を落とした。



考えてみると、例のあのいじめが原因で中学2年生のあの頃ぐらいからお父さんへの憧れは消え失せ、逆にこんな家に生まれてしまった自分を恨むようになった。


いじめの原因に私の家柄のこともあったから、こんな家に生まれたせいでいじめられたと、家においてはいい感情を持ったことがなかった。


でもそれを救ってくれたのは紛れもない、夏帆…それから自分を受け入れてくれた学校のクラスメート。


昔はよく言われたんだよね。


「お父さんが大谷商事の社長で、お母さんはあの有名デザイナー大谷麻子(あさこ)でしょ?凄いじゃん!流石だね〜」


こういうことを言われたのって、確か小6とか中1の頃だったような気がする。


私も謙遜はするけど、やっぱり内心嬉しくてお父さんとお母さんが有名人の自分を誇りに思ってた。