運命のブレスレット

「アンタあたしを裏切ったのよ!」



野口さんがそう言った途端、サヤが苦痛そうに顔を歪めた。


「彼氏とは半ば無理矢理別れさせられるし、そのせいで私は…」


「ごめんなさい。」


「っっ?」


ガバッとサヤが頭を下げて謝ったせいで、野口さんは驚いたように口を閉じた。


「苺々ごめん。ごめん。本当にごめん。」


「……。」


「苺々には言い訳にしか聞こえないかも知れないけど、聞いて欲しい。」


そこでサヤが顔を上げると野口さんがスッと顔を逸らした。



それを合図にしたかのようにサヤが話し始める。