運命のブレスレット

「え、ちょっ萌南!」


夏帆の驚いた声を後ろに、私はガチャガチャと鍵を開けると


「はい!こっから出て!」


2人を誘導した。


「ちょっとあなた…その鍵どこから?」


「あ、これはね。昼休みの間に管理員のおじさんから借りてきた。事情を話したら分かってくれてさ。合鍵を渡してくれたの。」


実はこれは校門へと続く裏道に入るための鍵。


ここの道を通ったことのある人は、多分いないと思う。


まぁ鍵ないと入れないしね。


「ここ通ったら校門出れるよ!」


「あ、そーか!ありがとう!」


「ここからだと目立たないだろうし。うん。」


「あ、でも…」


「ん?どうしたの、夏帆?」


「どうせなら送ってあげたほうが良くない?サヤ…また危ない目にあったら…」


「それもそうか。分かった。もう橘さんに頼むよ!」


もうここは車でサヤの家まで送ってもらうしかない!