運命のブレスレット

「あ、りが…と…。」


くぐもった声でそう返してくれたサヤに私は再び口を開いた。


「私…元のあなたの姿に直しちゃったけど…良かったよね?」


「うん。でも…なんで知ってたの?私…入学してから一度たりともこのスタイルで学校来たことなかったよね?」


「うん。実は…色んな子達から情報集めて、中学の時はどんな子だったっていうのを聞き出してたんだ。」


「……。」


「あ、い、嫌だったのならごめんね。」


「…そんなこと…ないよ。」


「え?」

驚いてサヤの顔を見つめる。


「私…中学の時、まさにこんなスタイルだったよ。」


茶色の髪に規定の長さのスカート、そして化粧をしてないすっぴんの顔。


「見て。」


ぼーっとしていると、サヤが一枚の写真を見せてくれた。


いつの間にか話を聞いていた夏帆も写真を覗き込んできた。