運命のブレスレット

膝についた砂を払いながら、立ち上がってサヤの前に向き直る。


「サヤ…。」


「……。」


サヤが唇を強く噛み締めた。


今までの行動が新種のイジメだと思ってるに違いない。



「今までよく頑張ったね。」


「っっっ!」


その瞬間、サヤは弾かれたように顔を上げた。


私の目を見つめる瞳にみるみるうちに涙が溜まっていく。


「気付いてあげるのが遅くなっちゃってごめん。」


涙を拭ってあげながらそう言うと、サヤはフルフルと首を横に振った。


こんなに弱い子をイジメるなんて、本当に酷すぎる。