「あーもう、どこなのー? 勝手にどっか行っちゃダメって、あれ程言ってあったのに。」 そんな声が突然、どこからか聞こえた。 「あっ、お母さんだ! ごめん、僕もう行かなきゃ。 またね、舞桜ちゃん。 この桜のこと忘れないでいてあげてね。 またいつでも見に来てね!」 そう言い残して男の子は走り去っていった。