ことのはじまりを説明しましょう。
あたしは、つい昨日、バスケ部の2年歳上の氷川 尚(ヒカワ ナオ)先輩に告白しました。―



「尚先輩っ」


あたしは放課後、部活終わりに尚先輩を体育館裏に呼び止め…


「あ…あのっ」


「ん?どうしたの?佐倉」

あ、佐倉ってのはあたしです。
佐倉まゆみです。

「尚先輩、いま彼女いますか?」
「ううん、いないけど?」

「じゃっじゃあのっ尚先輩の彼女にしてくださいっ!!!!」

「はい、よろしく」



―このときの尚先輩はいつになく爽やかで優しい笑顔をしていて、まさか…まさかこんなに………
こんなにSだとは思いもしなかった。