夏の前の日


かわいい。なに、こいつ。

そのまま抱きくるめると
リンも俺の背中へ腕を回して来た。

「リンちゃん。ほんとに俺のこと好きダネ」

「好きデスヨ。堪んないデス」

リンは俺の脇に顔を埋めるのが大好き。
くすぐったいけど、
なんか今は我慢できそう。

「湯、溜まるまでこうしとこう」

「うん」

俺はなんて馬鹿なことをしたんだろう。

もう、離れたくないのに。
ずっと一緒にいたいのに。

俺のせいで。

「ユウさん。」

「ん?」

「また、何バッド入ってんの。
 ダサいよ」

「黙れ」

俺はまた一層強く抱きしめた。
リンは俺の心が読めるのだろうか?

だから、俺の嘘も何もかも
こいつには分かってしまっていたんだろうか。

「リン、まじごめんな」

「何が?リンの方でしょう?謝るのは。
 ま、リンならありがとうって言うけど」

「・・・サンキューな」