「…… ありがと、ございます…」
「うん!
分けて持っち来よるがら
家に、あっけんしね〜」
「ま、したくなりよったら
頼めばよかよ
いっちゃんこん子、メイク得意やけん」
「いやいや
好きなだけですよ〜」
「なしけん、標準語」
「いははは」
「やい、うちもこれ」
髪はショートで
耳に、すごく太い棒の
ピアスした先輩
本当は、オヘソ用なんだけど
これじゃないとかぶれるので
着けてるって聞いた
彼氏さんと付き合ったばかりで
不安がってた、人
「…マニキュア?」
「うん、いつもスイ
タマゴ焼き、くれるけん」
「あ…ありかとう」
「て言うても
うちも羽柴に貰った奴ばってんね
ずっと使ってないし、気にせんでよかよ
薄いピンクやし、うちより似合いそ」
「…ハシバ?」
「ほら、ネイルいつも、キレイにしとる」
「あ〜〜!」
「東京に〜親戚やらおるから
色々頼んで、送っち貰っちるんだって〜」
「よかね〜…
ばってん、先輩の身内げな聞くと
スタイル良かで〜女っぽくて〜
すご〜いキレイそげんね〜」
「ね〜」
「―― お〜!!そろそろ、駅前行くぞ〜」
「えっ!もうそげな時間?!」
しゃべっていたら
いつの間にか、2時だ


