Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜





すぐに男子の先輩たちは
一個のゲーム台はさんで対戦


女子の先輩は、隣に座って見てたり
販売機で、ジュース買ったり


『くらえ!激・閃・滅!!』とか
『君の事は気に入っていましたがね!!
秘天旋回!ドゥリャアアアアア!!!』とか


カラフルで、ものすごく長い
学ラン着たキャラがしゃべりながら


手からビーム出したり、メガネ光ったり
頭突きしたりしながら戦ってる


やっぱり古いけど
茶髪の先輩ちでやってたのと
多分、同じやつだと思う




――― そして横から、いいにおい…


見ると、女子の先輩が
カバンから鏡だして、お化粧を始めた


「ん?スイも、お化粧しゅる?」


「いっ… ―― 」




顔、カッとなって
首を横に ぶんぶん振る


花火とか
お祭の時とか、浴衣着て


お母さんに、口紅だけ
塗ってもらった事あるけど


… 隣の馬鹿ジロウに
『妖怪図鑑の口裂け女じゃ〜!!』
とか言われたし…


お父さんも、島に遊びに来る女の子
『派手で、いまり好かん』言うし


だから、せっかくしてもらっても
家に帰る前に、落とさないといけないから




「ふふ〜
やい、これあげるよ」


「え…」




――― 眉毛 キレイな先輩が
カバンから出してくれたのは
透明の、ピンク色したアトマイザー


髪の毛、サラサラ ―――


動くと いいにおいするなあ って
いつも、思ってた 人…